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全国盆踊り
うたの概要

うたい手
佃島盆踊りでは、歌を唄うのは音頭取りだけです。
一人の音頭取りが、自ら太鼓を叩きながら長い口説き歌を延々と唄っていきます。
踊り子は、歌の文句の合間に「コラショイ」「コラ、ヤートセー、ヨーイヤナ、コラショイ」といった囃子詞を返します。


踊り歌の形式
佃島に伝わる盆踊り歌は、すべて「口説き」形式のものです。
特に現在唄われることの多い「秋の七草」などは77反復形式とよばれるもので、口説き節の代表的な詞型の一つです。
 
     
     7       7         囃子詞
   ひともくさきも さかりがはなよ  (ア、コラショイ) 
   ひともくさきも さかりがはなよ  (コラ、ヤートセー、ヨーイヤナ、コラショイ)


例示のように、7語からなる1句を、囃子詞を挟んで反復して唄います。

77形式で唄われる有名なものとしては、「津軽おはら節」「八木節」「相川音頭」「網干音頭」などがあります。「白石島盆踊唄」も、同じ形式です。
囃子詞の「ヤートセー、ヨーイヤナ」は、伊勢音頭系のものといわれるものです。


踊り歌の種類
盆踊り唄は「口伝」とされているそうです。しかし「唄帖」(唄の文句を記した冊子)を所有する人も確認されており、明治年間の写本と考えられています。

 その内容は、

(1)無題 他本では「仏供養」とも。浄土信仰を勧め、現世安穏を説いたもので、数え歌を含む。
(2)秋の七草 現在唄われる頻度の高い歌。秋の七草に託して仏教の無常観に恋愛もからめた「念仏歌」で、歌詞は芸術的。「草木・国土も往生する」というあたりは、近年話題の「天台本覚思想」を彷彿とさせて興味深い。
(3)祇王 「嵯峨くどき」とも。平家物語で有名な白拍子「祇王・祇女」と「仏御前」の無常の物語りを口説き歌にしたもの。
(4)村づくし 群馬県太田市内の現存地名「新井・飯田・新島・・・」を読み込み、恋の成就を述べた歌。他の歌と系統が異なるが、なぜか佃島の盆踊り歌に混入した。明治までの関東の大動脈渡良瀬水系の舟運が関係しているという仮設はどうだろうか?
(5)糸屋の娘 元禄年間に流行した踊り歌「糸屋娘踊」に由来するもので、伊勢大神宮をはじめとする神仏に娘との恋の成就を祈願、後半は数え歌になる。

他に、内容不詳ですが、「阿波の鳴門」という歌も伝わっているとのことです。また、現在唄われることはないのでしょうが、文政5年版の「浮れ草」に佃踊りの歌として歌詞が伝わっています。
取材班が実際に聞いた中では、各地のお寺を唄い込んだ数え歌もありましたが、詳細は未確認です。

   
歌詞

秋の七草
 人も草木も  盛りが花よ (繰り返し)
 心しぼまず  勇んで踊れ
 思ひ草なら  信夫(しのぶ)ではやせ
 招く薄(すすき)に  気もかかるかやと
 明日の朝顔  宵から化粧
 つぼみゃ紅筆  咲きゃ紅ちょこ(猪口)よ
 恋に桔梗は  色よい仲よ
 萩はねみだれて  錦の床よ
 おみなへしで  風くねるまで
 花のしこし草  ああ恐ろしや
 善に導け  観音草よ
 若い芙蓉も  おきなの草も
 秋の野分は  無常の風よ
 散れば残らず  皆土となる
 悟り開けば  草木も国土
 仏頼めよ  南無阿弥陀仏 

盆踊り風景


現代の佃島
仏供養
踊れ人々  供養のためじゃ
五穀実りて  大風もなし
天のめぐみぞ  佛の音頭
恩を思えば  信心しやれ
一に一世の  災難逃れ
二には日夜に  気もやはらぎて
三に三毒  消滅するぞ
四には自然と  家富さかへ
五には後生の  うたがいはれて
六に六親  仲むつまじく
七に七福  其の身に備え
八に「八大  地獄」へ落ちず
九には九品(くぼん)の  浄土に生まれ
十で十方  成仏たすけ
忘れまいどへ  朝夕ともに
信の一家が  ただ肝要で
座臥(ざが)に唱へよ  南無阿弥陀仏


 


盆踊り風景 2題
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