8月15日「郡上踊り」(ぐじょうおどり)
白鳥町朝の風景
8月15日、火曜日。
盆踊りツアー第2日目です。
朝御飯を食べに食堂へ向かうと、中では何やら家族会議中の様子。きのう従業員と思っていたのは、実は家族の方たちでした。お盆の書き入れ時はゆっくりすることもできない、家族経営のたいへんさが伝わってきます。
それでも親切なご主人は、クルマの無いわれわれを乗せて白鳥町内をぐるっと回ってくれました。
奥美濃大橋から下をのぞいたご主人。「今年の長良川は水量が少なくてね…」この時期がシーズンの名物アユ漁(友釣り)も、かなり不漁だと教えてくれました。
物産センターは、地場の木綿染め製品や木工品など、手づくり風のすてきなおみやげが並びます。ここで夏休みの必需品「麦わら帽子」を購入。地図や白鳥踊りのパンフも手に入れ、さいごは白鳥町立図書館まで送ってもらいました。
ご主人、どうもありがとうございました!
涼しい図書館で、夏休みの宿題の子どもたちに混じって盆踊り関係の文書漁り。大量の文書を持って司書さんに事情を話すと、こころよく館外でのコピーを許可してくれました。(司書さん、どうもありがとうございました!)
白鳥踊り関係の新しい情報もいろいろ仕入れて、ホームページのイメージもふくらんできます。
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コピーがてら白鳥の町を散策。きのうの踊りの喧噪がうそのように、日中は静かな町中です。汗をかきつつ歩いていると、造り味噌のお店など、古い建物をいくつも見かけました。
お昼前前にはふたたび長良川鉄道に乗って、郡上八幡へ。
きょうもいい天気!
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今年もきたよ郡上八幡
郡上八幡に戻り、駅でことしの「おどり日程表」を入手。
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駅前からなつかしい町並みをぶらぶら歩き。新栄町、今町を抜け、役場前の広場へと向かいます。
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道沿いの家々の前には、季節の草花が飾られ、軒先に提灯を吊している家もあります。栄町近くの牛乳屋さんで、竹のベンチに座って郡上牛乳をぐっと飲む。なつかしい夏の郡上にまたかえってきたという気持ちが、すこしづつわいてきました。
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夏の風物詩・吉田川の飛び込み
さてもうそろそろお昼です。
かねて目をつけていた吉田川べりの料理店「新橋亭」(しんきょうてい)ののれんをくぐりました。ここはやはり、名物とれたてのアユ定食が正しい選択でしょう。もちろん、ビールは必要です。
アユをサカナに、ぐっと一杯。
そろそろ石光・柳田とも、かなり夏休みモード入ってきました!
新橋亭は名のごとく、清流吉田川に面した絶好のロケーション。
店内の窓からは、郡上の風物詩としてすっかり有名になった、川に飛び込む子どもたちのすがたを、ビール片手にバッチリ楽しめます。
水は碧く、川べりにはあざやかな緑。泳いでいる子どもたちはほんとうに気持ちよさそう。下流には、川遊びに興じる家族連れの姿も見えます。
いやあ、日本の夏休みですなぁ!
(新橋亭内から)
踊り浴衣を調達
井川こみち、やなか水のこみちと、なつかしい郡上八幡の町並みを一回りしました。
最後に立ち寄ったのが、上日の出町の「石山呉服店」。
おかみの案内で、さっそく2階へ。ここで、踊り浴衣を貸してくれるのです。
和服に自信のない人も大丈夫。おかみが上手に見立ててくれるので、安心して借りられます。 はじめて本格踊り浴衣を借りてから、かならず郡上に来たときはここに立ち寄ることにしています。
(ちなみに浴衣は女の子だけではないですよ。男性も、郡上踊りを踊るときにちゃんとした浴衣を着て踊っていると、気分がまるで違います。ぜひ、お試しあれ!)。2000年の踊り浴衣は、こんな感じ。
そろそろ日が傾くころ、橋本町でタクシーをひろって「郡上八幡温泉ホテル宝泉」へ。
日程の関係で、郡上での泊まりはいつもここ。いわば定宿です。
長良川沿いの気持ちのよい露天風呂で汗を流し、踊りのそなえて部屋で一息いれました。
ことしも新たな感動が
8:30。
部屋で踊り浴衣に着替え、準備万端ととのえて出発。
宿の玄関前には、すでに送迎バスが待っています。
ことしは徹夜踊りということもあり、余裕をみて踊り会場に乗り込みました。
徹夜踊り2日目のきょうは、橋本町から新町にかけてが踊り会場です。
郡上踊りも今回で5回目。
今年は白鳥や新野などの新しい盆踊りもあるので、「そろそろ飽きがくるかな?」と少し心配していたのですが…。
さすがに5回目ともなると手・足の振りなど、「からだ」が覚えているんですね。
なんだかぎこちなかった「かわさき」も、今年は自然に足が出ます。「はるこま」の難しいかけ声のタイミングも、ようやくわかってきた感じ。
「げんげんばらばら」「ヤッチク」と予想外に調子がよく、いつしかいままでにない陶酔状態になっていました。
どうやら郡上踊りが愛される秘密は、踊りに慣れ、親しむほどにますます楽しくなっていくという点にもあるようです。
祭りといえば屋台です
盛り上がる踊りの輪の外では、、屋台が立ち並んでいます。
金魚すくいやかき氷にむらがる子どもたち。
なかには「うなぎつり」なんていうのもありました(関東地方ではあまり見かけませんが…)。
徹夜踊りは楽しい「夏祭り」。
みんなそれぞれに郡上八幡の夏の夜を満喫しています。
後ろ髪をひかれつつ…
11:30ころでしょうか。
徹夜踊りはいよいよ盛り上がってきます。時間をわれも忘れてて踊りほうける柳田。
「明日も徹夜だぞ」という石光の声で、ようやく正気に。
まだ大好きな「三百」を踊っていないのに…残念。後ろ髪をひかれつつ、やむなく踊りの輪を抜けて、会場を後にしました。こんなにあとをひかれたのは、5回目にして初めてです。
おどりおわって…
宿に戻り、大浴場で汗を流していると、今年初めて参加したらしい若者たちが、興奮して「これからもう一回踊りに行こう!」と盛り上がっています。やっぱり徹夜踊りは、人を引き込ませる独特のフンイキがあるようです。
やっぱり郡上踊りはすごい!の思いを新たにした、徹夜踊りでした。
翌朝、石山呉服店に踊り浴衣を返しに行きました。ここで柳田ついにMY浴衣をオーダー。
手縫いの本格浴衣は、出来上がりまで約1週間。袖に手を通して踊れのは、2001年盆シーズンまでお預けです。