国東半島の海上一里に浮かぶ美しい小島・姫島。
西日本を代表する人気の「姫島盆踊り」を見ようと、お盆にはたくさんの客が訪れます。
それにしてもエキセントリックな盆踊りです。
なにしろ一番人気が「キツネ踊り」。子ギツネたちが登場すると観客は大喝采です。
子ダヌキチームも、負けじと笑いを誘います。花魁姿が艶やかな少女達に、情熱的な青年男女のアヤ踊り。主婦連はグラサンにフライパン。お年寄りのかわいいフラ姿…。
「坪」と呼ばれる数ヶ所の踊り会場を、島内各地区の踊りが次々と踊り抜けていき、見る人を飽きさせません。”風流”の名にふさわしい、華やかな真夏の仮装舞踏会です。
踊りは「伝統踊り」と「創作踊り」の2種に分けられます。
伝統踊りは「キツネ踊り」「アヤ踊り」「銭太鼓」。それ以外のたくさんの踊りは、各地区が毎年工夫を凝らして披露する創作踊りです。そして、一夏踊られた創作踊りは惜しげもなく捨てられ、翌年はまた新しい趣向の踊りを工夫する。この”一回だけ”という潔さこそ、中世日本人が誇った”風流”のもう一つの重要な特徴なのです。姫島は、「生きた風流」の姿を今も目にすることのできる、きわめて貴重な場所といえるでしょう。
観光客を乗せたフェリーも出港し、静かになった坪で、島の若者が自分たちのための踊りをいつまでも踊り続けていました。
開催情報 | |
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日程 | 8月14~17日 |
場所 | 大分県東国東郡姫島村 |
アクセス (公共交通) |
大分空港またはJR「宇佐駅」から・タクシーで40分で伊美港着。伊美港から姫島村営フェリー 伊美-姫島約20分 |
くるま・フェリー | 北九州市より、国道10号線で、宇佐まで約70km。国道213号に入り、国見町伊美港まで約30km。姫島村営フェリー 伊美-姫島約20分 |