ウィズコロナ時代の盆踊り 2020夏
2020年は新型コロナウィルス感染との関係で、盆踊りが非常に難しい状況におかれました。
太平洋戦争の最中でも、盆踊りが一部で行われたことを考えると、非常に大変な年であり、その断絶に
つながるのではないかと感じたものです。
しかしながら、こうした中でも色々な形で盆踊りが行われ、盆踊りのバトンは確実につながれました。大変嬉しく感じます。
一方、まだ錯綜する情報の整理や人的なパワー、情報インフラやリテラシーにより、差異もあり、手探りの状況には違いないと感じます。
色々な取組みを紹介として掲載いたしましたが、直近の記事を含めて、少しまとめてみたいと思います。
オンライン盆踊り
・伝統系盆踊りのオンライン配信
郡上踊り、西馬音内盆踊り、毛馬内盆踊りが、オンライン配信をしました。毎年、踊りを楽しみにしていた方からみれば、その内容で夏を感じることができたのではないかと感じます。
・現代型盆踊りとオンライン配信およびZOOMなどでの家からの参加
参加型のオンライン盆踊りも、現代系のものを中心に多数ありました。
WEBミーティングのツールは、ZOOM,WEBEX,TEAMS,SKYPE,MEETなどがありますが、活用されたのは圧倒的にZOOMだったと考えます。
一緒に踊ることで共有感を得られる試み。非常に楽しいものでした。
・今後の課題と展望
オンライン盆踊りに関しては、以下の参考の記事にあるように、まだ、課題があると考えます。臨場感を高めるためのメディアの活用、また、参加型ですと、
場を乱すタイプの方の問題をいかに対応するか、などになります。しかし、今年はほとんど準備ができない中で、開催がされたことがまず、第一だったと思います。
企業の働き方も、2020年、大きく変容しました。その中でも、場所や時間の制約をこえてオンラインを活用することで、新しい世界が広がっています。
オンライン盆踊りについても、単にコロナ下のつなぎという意味以上のものがあると考えます。ライブとの組み合わせによる展開を期待します。
記事 オンラインで盆踊りは盛り上がる?
海外から参加者も“荒らし”対策で課題
感染症対策をとっての盆踊り
感染症対策をとり、盆踊りを実施したケースもありました。企業に勤める人も、例えば会議、研修、趣味など、対策をとりながらの試みを続けていますが、こうして、しっかり対応をしながら、実施を行うというのも大切なトライであったと思います。
・オンラインと限定ライブでの盆踊り(中野駅前盆踊り)
ボンジョビの曲でも盆踊りなど、近年話題の中野駅前盆踊りは、オンラインと限定ライブの組み合わせによる盆踊りを行いました。
感染症対策の徹底、ガイドラインの遵守をしたうえでの実施は、今後の参考になるのではないでしょうか。
記事 コロナ下で2千人の盆踊り
こちらの記事では、工夫次第で盆踊りが可能であることを伝えておられますが、限定記事なので、以下に要旨をお伝えします。
・開催にあたっては、都のガイドラインを徹底
・500人収容のホールを会場に入場者を60人まで絞り、入れ替え・事前チケット制にした。マスク着用で記名、検温、手指消毒の後に入場し、
同様にマスクをした踊り手がいる舞台に向いて自席周辺で踊ってもらった。
・中止になった「よさこい祭り」など全国の有名な踊りの団体も招いた。
・屋外では屋台も連ねた。「常設の飲食店並みの対策をすれば問題ない」と、3区域に仕切り、かき氷や焼きそばなど12店を並べた。
・「いつもの3倍手間がかかった」。だがトラブルもなく終え、感染者が出たという情報はいまのところないという。
・実行委員長の鳳蝶美成さんは言う。「ノウハウを伝授するので、一つでも二つでも実際に行われる祭りが増えてほしい。覚悟さえあればやれます」
・川内村の盆踊り(震災復興とコロナ禍をこえて)
東日本大震災、福島第一原発の事故で、大きな影響をうけた川内村。帰村と復興の象徴だった盆踊りですが、今年は開催が危ぶまれました。その中で、盆踊りだけは、ということで、ソーシャルディスタンスなどの対策をとったうえで、開催がなされました、
・その他対策をとったうえでの盆踊り
雷門盆踊り記事
熊谷盆踊り記事
苦境にたたされる保存会
こうした色々な取組みがある中ですが、一方で、これまでも人手不足などでぎりぎりの対応を行ってきていた村の盆踊り保存は、
やはり苦しいところも多々あると考えます。先の記事のように、元々集客ができ、ファンも多い盆踊りや、メディアリテラシーが高い人が揃っていたり、
また、感染症対策などを情報から整理して講じることができる方がいるところばかりではないと思います。
企業の感染症対策をする中でも、比較的感染対応に慣れた都市部の地域と、感染が通常発生しておらず、おこったときは非常な緊張感がはしる地域では、
同じコロナ感染下でも状況が違うものであり、それは一律にみられないところだと思います。
残念ながら、保存会を解散したという大分の記事があります。(限定記事になりますので一部のみ紹介)